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鉄板曲げ加工の曲げる技術・種類と選び方|V曲げ・Z曲げ・R曲げ・ヘミング・絞りで品質とコストを最適化する加工方法を紹介

2026.02.12

鉄板曲げ加工について紹介|種類や精度を左右する特徴・当社の技術や事例・加工方法への質問まで徹底解説

はじめに——板金調達で失敗しないための「曲げ加工の理解」

筐体・カバー・ブラケットなどの板金部品は、曲げ加工の良し悪しが寸法精度、組付け性、外観品質、さらには後工程(溶接・塗装・組立)の手戻りに直結します。そのため、調達担当者は、「どの曲げ方法が適しているか」を把握したうえで、材質(SS・SUS304・SUS316・アルミ)/板厚/曲げ半径(R)/金型選定を整理できる発注設計をしておく必要があります。


本記事では、代表的な曲げの種類を
V曲げ→Z曲げ→R曲げ→ヘミング曲げ→曲げ+絞り加工の順に、概要や用途を組み合わせて違いを解説。また、精度を左右する要素、当社の対応力、FAQまでを網羅します。参考基礎は一般的な板金加工の知見に基づきます(例:曲げ加工の基礎・注意点など)*参考:アマダの板金コラム(曲げ加工の基礎・金型選定等)。

鉄板曲げの代表的な種類

鉄板曲げ加工の代表的な種類

「鉄板曲げ加工」は、金属の板材を切る・曲げる・穴を開ける・接合するなどして目的の形状に成型する加工である「板金加工」の中でも最も基本かつ重要な工程の一つです。専用の金型(パンチとダイ)を使用し、プレス機(ベンダー)で板材に圧力を加えて塑性変形させる方法が基本です。これは、製品の形状・強度・外観・組付け性に大きな影響を与えます。

ひと口に「曲げ」と言っても、目的や形状・求められる精度によってさまざまな種類が存在し、それぞれに適した設計上の考慮点や加工・作業上の注意点があります。

ここでは、現場でよく用いられる代表的な鉄板曲げの形状の種類と、それぞれの特徴、設計・調達時に押さえておきたいポイントを紹介します。

1)V曲げ —— 最も汎用的な角度の曲げ方

概要:V字型の下型(ダイ)と上型(パンチ)で角度を付ける基本的な曲げ。90°をはじめ、さまざまな角度に対応可能。
用途:筐体の折り、L字・コ字の成形、ブラケット、補強リブなど。
設計・調達のポイント

  • スプリングバック補正(戻り)を見込んだ角度設定が必要。材質・板厚によって戻り量が変化します。
  • 外観部品では、曲げ内外のキズ・打痕を抑える金型や養生の選定が重要。
  • 角度精度と曲げ線の直進性が組付け性を決めます。量産では条件表の標準化が有効です。
    *参考:V曲げは最も基本的な方法であり、材質や板厚によりスプリングバック対策・金型選定が重要とされます(一般的な板金基礎知見)。

2)Z曲げ —— 段差(オフセット)を作るやり方

概要:一枚の板に段差形状(Z字)を付ける曲げ。板の片側を突き出すことで、重ね合わせ部の逃げや組付けスペースを確保します。
用途:筐体の合わせ部、スペーサー、オフセットを要する内部部品。食品機械・搬送機器などでも多用。
設計・調達のポイント

  • 金型干渉に注意。曲げ順序・金型高さ・送り量の工夫で干渉を回避します。
  • 板厚やRの取り方によっては割れ・座屈が発生しやすく、最小曲げ半径の確認が必要です。
    *参考:Z曲げは金型干渉リスクが高く、順序設計や工具選びが重要とされます(一般的な板金基礎知見)。

3)R曲げ —— 応力集中と外観を両立する「丸み」を与える加工方法

概要:曲げ部に半径(R)を与える加工。角を立てずに応力集中を緩和し、割れや打痕を抑えます。外観や安全性にも効果的。
用途:外装カバー、触れる可能性があるエッジ部、デザイン性重視の部品、食品機械の洗浄性向上にも有効。
設計・調達のポイント

  • 材質・板厚ごとに最小Rの目安があり、設計段階から確認が必要。
  • Rの大きさは強度・見栄え・洗浄性に影響。食品機械ではバリ・鋭角部の低減が衛生設計の基本になります。
    *参考:R曲げは最小Rや材質依存性の理解が欠かせないとされます(一般的な板金基礎知見)。

4)ヘミング曲げ —— 折り返しで安全性・剛性・美観を向上する技術

概要:板端を180°近くまで折り返す加工。エッジの鋭利さをなくし、強度・外観を改善します。多くはプレヘミング(仮折り)→フルヘミングの二段階。
用途:筐体の扉・カバー端部、外観部品、手に触れる可能性がある部分。
設計・調達のポイント

  • 材質・板厚・曲げ半径の組合せにより、割れ・伸びが出やすい。プレヘミング角度の最適化が重要。
  • 折り返し厚み分の設計逃げ(スペース)を図面に反映。塗装の膜厚も考慮して寸法を決めます。
    *参考:ヘミングは二段階曲げが一般的で、設計・工程取りに注意が必要とされます(一般的な板金基礎知見)。

5)曲げ+絞り加工 —— 剛性・機能を付与する複合成形が可能

概要:曲げに加えて、浅絞り・ハーフ絞り等を組み合わせることで形状の剛性アップや機能付与を行う方法。
用途:大型筐体、補強部品、荷重がかかるブラケット、精密機器の固定・位置決め部など。
設計・調達のポイント

  • 絞りにはプレス力・金型クリアランス・潤滑などの条件設計が不可欠。
  • 曲げと絞りの順序や、金型交換の手間を想定したコスト・タクト設計が重要。
    *参考:曲げと絞りの複合成形では金型選定・工程設計の最適化が求められます(一般的な板金基礎知見)。

精度を左右する主要因(発注設計で注意して押さえるべきこと)

精度を左右する主要因

鉄板曲げの精度は、加工現場だけで決まるものではなく、発注側・設計側の情報の出し方や事前検討によって大きく左右される場合があります。材質や板厚といった基本条件から、曲げ半径や方向、金型や養生の考え方まで、初期段階で押さえるべきポイントを理解しておくことで、手戻りや不具合の防止につながります。

ここでは、特に設計・発注時に意識したおきたい精度に影響する主要因を整理します。

  • 材質:SS、SUS304、SUS316、アルミで曲げ性・戻り・割れが異なる。食品機械ではSUS304/SUS316が主流。
  • 板厚:厚板ほどスプリングバック大。角度補正と工具選定が必要。
  • 曲げ半径(最小R):設計初期に材質別の最小R確認。鋭角すぎる設計は割れの原因。
  • 曲げ方向(圧延目):目に沿う/逆らうで割れやすさが変わるため、図面に曲げ方向の指示があると理想。
  • 金型選定・養生:外観部品や食品機械では打痕・キズ対策の金型・養生が重要。
  • 試作検証→量産条件表:初期試作で角度・R・見栄えを評価し、量産条件を標準化することで再現性を高めます。
    *参考:曲げ加工の基礎・注意点は一般的な板金コラムや基礎資料に詳説があります。

当社の対応力(会社内に有資格者・さまざまな設備・ワンストップ体制)

当社では、「高精度な曲げ加工を安定して提供すること」を支えるために、人材・設備・工程体制の3つの面から継続的な強化を行っています。有資格者による技術力、多様な曲げ設備の保有、さらに後工程まで見据えたワンストップ対応により、試作から量産まで安心してお任せいただける体制を構築しています。

技能検定「工場板金」特級・1級の有資格者が在籍

国家資格を有する職人が、複雑形状・高精度・外観重視の曲げ案件をリードします。現場での段取り最適化・金型選定・角度補正・品質監査を標準運用。食品機械・医療機器・産業機器など品質要求の高い分野に適した体制です。
*参考:技能検定「工場板金」は公共職業能力開発協会(JAVADA)により実施される国家検定です(制度概要ページ参照)。

曲げ設備ラインナップ(多機種・自動化でタクト×品質を両立)

  • プレスブレーキ:アマダ FMBII3613NT(1台)
  • プレスブレーキ:アマダ FBD-1253NT(1台)
  • プレスブレーキ:アマダ FBD-1025(1台)
  • プレスブレーキ:アマダ RG-150(1台)
  • プレスブレーキ:アマダ HDS5020NT(1台)
  • プレスブレーキ:アマダ RG-35S(2台)
  • 自動曲げロボット:アマダ EG6013AR(1台)

体制のポイント

小物〜中物・長尺まで多機種構成で段取りの柔軟性が高く、EG6013ARによる自動曲げでリピート品の再現性・タクト短縮に優れます。曲げ後は、溶接(スポット/テーブル)・塗装(焼付・粉体・溶剤・電着)・組立まで一貫対応。案件の立ち上げから量産フォローまで、短納期でサポートします。

曲げ加工の用途・製品別事例(イメージ)

ここでは、当社がこれまでに多く手掛けてきた分野をもとに、曲げ加工がどのように製品価値の向上につながっているかをイメージしやすい形で紹介します。

  • 食品機械カバー:R曲げ+ヘミングで安全性・洗浄性・美観を両立。キズレス養生で外観不良率を低減。
  • 筐体のコ字・箱曲げ:V曲げの角度精度を追い込み、組立タクト短縮。補強絞り併用で剛性アップ。
  • 内部スペーサー・合わせ部:Z曲げで段差を作り、重ね代の干渉解消。工程統合で納期短縮

加工方法においてのよくある質問(FAQ)

曲げ加工に関しては、材質対応範囲や精度・ロット・後工程対応など、事前に確認しておきたいポイントが多くあります。最後に、お客様から特によくいただくご質問とその解答をまとめました。

Q1. どの材質に対応できますか?
A. SS・SUS304・SUS316・アルミに対応可能です。食品機械向けの衛生設計(バリ・エッジ管理、洗浄性配慮)もご相談ください。

Q2. 曲げ精度はどの程度ですか?
A. 図面公差・材質・板厚に応じて最適条件をご提案します。量産前試作で角度・Rの再現性を評価し、条件表を標準化します。

Q3. 小ロットや試作のみでも依頼できますか?
A. 可能です。試作→量産移行のスムーズな段取り・治具提案までセットで対応します。

Q4. 曲げ後の溶接・塗装・組立も依頼できますか?
A. はい。曲げ→溶接→塗装→組立の一貫体制です。外観重視品はキズレス工程・膜厚考慮まで設計段階から支援します。

Q5. 図面が不十分でも対応可能ですか?
A. 3D CADによる設計支援で、ラフ寸法からの形状提案・試作化も可能です。

お問い合わせ・試作依頼(強いCTA)

図面・仕様を送るだけで、最適な曲げ方法とコスト・納期のバランスをご提案します。

  • 無料相談:V曲げ・Z曲げ・R曲げ・ヘミング・絞りの設計見直し/工程最適化
  • 試作対応:食品機械部品・筐体・カバーなど、キズレス・衛生設計重視の案件歓迎
  • 短納期プラン:多機種ライン+自動曲げロボットで量産のタクト・再現性を確保

今すぐお問い合わせ(図面添付可)/お急ぎの方はお電話で「曲げ加工の相談」とお伝えください

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